ラポロアイヌネイションは、北海道十勝郡(とかちぐん)浦幌町(うらほろちょう)内に居住・就業するアイヌで構成される団体です。現在の構成員のほとんどは浦幌町を流れる浦幌十勝川の左岸沿い及びその周辺に存在していた愛牛(あいうし)コタン、十勝太(とかちぶと)コタン、統太(とうぶと)コタン、ウラホロコタン、静内(しずない)コタン、厚内(あつない)コタンなど複数のコタン(アイヌ集団)の構成員の子孫です。
2017年には差間正樹会長ら2名が、「北米サーモンピープルを訪ねる旅」を企画し、アメリカ合衆国ワシントン州のインディアン・トライブから先住権について学んで帰りました。2020年、浦幌アイヌ協会は名称をラポロアイヌネイションと変更しました。アイヌ語の「オーラポロ」が転訛したと言われる浦幌町の地名にちなみ、アメリカのトライブのような漁業権や主権を目指したいという強い思いから、自らをラポロアイヌネイションとしたのです。
2020年8月17日、ラポロアイヌネイションは、国と北海道に対して、アイヌ先住権にもとづくサケ捕獲権の確認を求めて、札幌地方裁判所に提訴しました。先住権にもとづく、日本で初めて訴訟です。この裁判は、大きな関心を呼び、たくさんの市民が支援しています。
The RAPORO Ainu Nation is an organization composed of Ainu living and working in Urahoro Town, Tokachi-gun, Hokkaido. Most of the current members are descendants of members of several Kotans (Aynu groups) that existed along and around the left bank of the Urahoro Tokachi River that flows through Urahoro Town, including Ayus Kotan, Tokachipuy Kotan, Touput Kotan, Urahoro kotan, Shiznay Kotan and Atunay Kotan. The Aynu Kotan are descendants of the Aynu people.
In 2017, President Masaki Sashima organized a trip to visit the Salmon People of North America, learning about Native Title from the Indian Tribe of Washington State, U.S.A. In 2020, the Urahoro Ainu Association changed its name to the Raporo Ainu Nation because of our strong desire to achieve fishing rights and sovereignty like the Tribe in the United States.
On August 17, 2020, the Raporo Ainu Nation filed a lawsuit in the Sapporo District Court against the national government and Hokkaido, seeking confirmation of its right to harvest salmon under Ainu indigenous rights. This is the first lawsuit in Japan based on the right of indigenous peoples. This lawsuit has drawn a great deal of attention and support from many citizens.
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